LaLa 2007年7月号
● 自分の想いに気づいてしまった憐れな子羊、というか子狐たち。葉鳥ビスコ「桜蘭高校ホスト部」は、子ダヌキ、じゃなくてハルヒをめぐって、お互いに踏み込めなくてかえって傷つけあってしまう不器用な双子の姿が描かれています。一方で、パリでなにやらたくらんでいる鏡夜。物語が大きく動く音がします。
● 自分の想いに気づいてしまう憐れな子羊はここにも。藤方まゆ「あぁ愛しの番長さま」は、海に向かったそうかたち。そして、彼らの前に現れた、やたらと加藤くんにつきまとう女性の正体とは? おとなしそうで、ものすごく直情なそうかさんの性格が夏空に映えて気持ちよいです。
● 気づいている?気づいていない? 天然な女の子を中心に二人の男の微妙な想いが交錯するのは、森生まさみ「たまごでごはん」。読みきりだけれど、背景にはいろいろと複雑な事情もありそうで。どこまで天然なのかわからないとこが魅力のマチコ嬢の気持ちの育ち方を見てみたい気もします。
● 気づいてしまう。自分の想い、その想いが禁じられていること、でも膨らんでいくこと。草川為「龍の花わずらい」は、脇でシャクヤをサポートしてきたルピナのそんな想いにスポットを当てます。冷静そうなその表情の下で自分の想いに迷っているうちに、事態はどんどんと進んでいきます。物語の行方にも、ルピナの想いの行方にも、目が離せません。
● 気づいてしまう、きみを想うことができない自分に。それがきみを傷つけたとしても、自分が傷つくほうが怖かったから。樹なつみ「デーモン聖典」が描くのは、おおきな世界の根っこにいるちっぽけな人間のちっぽけな心。そして、増幅されていく哀しみ。次回、最終回です。
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